こぶしの里のゑしんさま
初演 2011年11月10日
福勝寺 報恩講にて
恵信尼消息
「親鸞物語」西原裕治原作 から
雪の中から春一番の便りを運ぶ「こぶしの花」
ここは越後 いたくらの里 といたのまき
鎌倉の世、悲惨な飢饉・災害・政変・疫病
暗く厳しい時代を、強く明るく優しく生き抜いた
ひとりの女性の物語
恵信様のお手紙(消息)の中に、その恵信様の元にいた者が「逃げた」と書かれた箇所があります。そこにヒントをもらいました。「逃げた」のではなく「逃がした」のでは?・・・なぜ本当のことを書くことが出来なかったのでしょうか?
恵信尼消息を経糸(たていと)に、親鸞物語を横糸に、そこへちょっと薬味を加え物語が進みます。
事実を求めるのではなく、恵信様と親鸞様の温もり・優しさ・強さを通して、阿弥陀如来の慈しみの光を共に感じて頂けますと、うれしいです。
雪国越後におられた恵信様、こぶしの花をどのようにお眺めになられていたのでしょう・・・
覚信尼様 恵信尼様